irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

たぶん一生

きらきら男子の日常には
草も転がらない
末広がりの夜更けには
恋人とのロマンチックとあるべきで
横目で嘲笑して次の娯楽を待っている
リアリティー番組の終わり

軟口蓋に粘っこくからんだ
あの人の煙草のけむりが
癌みたいにずっと戦い続けるものであること
幼さのために怖かった

川沿いの草むらを進んでいき
身を焦がすほどの熱線を浴びて
果物も一瞬で化石になる

かいつまんで至った今日の
足の甲に付きまとう蚊を追い払い
ばかみたいに膨れあがった雲の
向こう側の雷に打たれに行った