2006-03-07 にびいろ 詩 2006 にびいろの電話はどこへもつながっていませんただ小さく鳴ったあと出てくるのはいつも同じ声で「ただいまこのでんわはつかわれておりません」と、ほほえみながら言うのですだから結局にびいろは電車のなかもドアノブの上もかけあがって疲れたあとで手のひらから広がっていくツブツブの名前を知らぬままここがどこかも分からずに消えていきました