irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

2007-01-01から1年間の記事一覧

灰色した街角に憂いがこぼれたらきみは呼応しなくなる 銀をなくしたきみの雨に打たれて踊る様をせせら笑って眺めていた 飛び散るのはおそらく銀が溶解したものでけれどきみが踊るときいつも光がないのでそれの反射して光る様子は一度だって見たことがないぼ…

血のにおいがするおかげで起こされたテーブルはさんで向こうのソファーは白かったはずなのに赤く燃えるような色だ着替えて顔を洗いテレビをつけるとあのおねえさんが単調に的確に言葉を発していたそんなすがたに思わずうっとりしたあとにはてあのソファーに…

まぶしい ことは うつくしいこととイコールで結ばれない真実 とか 友情 とかうつくしい言葉で着飾っても世界征服は出来ませんそれでもわたしのわたしのペンを持った指先だけは止まる気がしないのです=はたった二本の線今ならいくつでも生み出せますでも、い…

写真

近所で買い取られた土地には大型ショッピングセンターの名前が刻まれている見事に土しかないところだ 機械で裸にされる前ほんとうはもっと違う形状をしていたはずなのに誰もその姿を思い出せずにいる 殺伐とした風景には何本かの麒麟が刺さっていてみなわた…

仕様がなくてきみにまいる

おぼれたきみは苦しそうでやんなるぼくはきちんと止めたのに瑠璃の海に飛び込んだきみにやんなる助けて欲しい、とケイタイ電話でお願いをするきみにやんなる