2010-04-17 おかしなかどわかし 詩 2010 じっとりと纏わりつく雨のにおいと長い髪その傘は似合わないとおもった でも引き返すことも出来ないと思った ぼくらのあいだには躊躇いもなかった白い息を交わし合う路地裏の湿った空気の中で このまま彫刻のイメージを いくつも描いて この血とともに かたまってしまえ、と君の逃げる息を追って終わらないように頬を寄せる ぼくらは言わなければわからなかったはずの おかしなかどわかし