irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

らくがき

1.

それを前にすると
君はよだれかけをして腰かける
性的な彩りなんか全然欲しくない
性的な彩りなんかわたし全然欲しくない
だから走って逃げる
走って逃げる



2.

君が欲しいって言ったら
服だってなんだって買ってあげるけど
家は買わない
私の暮らしが出来なくなるから

だんだん君の被害妄想に
付き合ってあげられる余力もなくなって
ともに積めると思った夢は
独りよがりの産物だったな

私はフライドポテトつまみながら詩を書くし
君はアダルトビデオを観てる
この文章を覗き込んで
君の嫌がる顔が浮かぶ

言っても君 詩は空想だよ
願いを込めて書いてるのでもない
詩は内的世界だし
わたしは人の目を気にしない

だから ね 終わりだよ
私がそこに挿しといた花も
君はちらりとも見ないんだもの



3.

 時々大声出して泣きたくなるよ
欲しいものは既に他人が持ってるし
書きたいことは全部谷川俊太郎が先に書いちゃってる
個として存在する意味はなんなのかと
22歳にもなってわたしはもがいてる
したかった仕事はからっきし才能ないし
行きたかった所も仮面被った女友達が先に行っちゃってる
でもやりたいことやっていくしかないんだろ
この時間なんなんだろうね
必ずしも結果につながるとも思えないし
けどこうしている間にもわたしの手帳は文字で埋め尽くされていくんだぜ