2015-11-28 帰り道 詩 2015 京都から名古屋に帰る新幹線の中で母と隣どうし座った母はウールのコート私は革のジャケットを脱いで 一息つく私たちは少し 疲れていた―おじいちゃん死んでしもたなぁ―そうだね、母にはもう両親が居ない父は先月から血圧の薬を飲み始めた―次は誰になるんやろなぁ―なに言ってるのばかだな でも私も一瞬 本当に一瞬 同じことを考えてしまってお葬式のあいだ ホロホロと泣いてしまっていたのだ