irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

詩人として

たましいが風船だとすると
その風船はかならず少しずつしぼみながら
漂っていく

数学と音楽と詩は頭が良くないとできないことだって 誰かが言ってたな
というよりかはもっと本能的に詩をつくる
ひとに向かっていく詩を
ひとを愛する詩を

言われて嫌だった言葉を読みます

言いたくないこともあるよ、君だってそうだろ?
もうレッテルが貼られているからどんなに頑張ったってあなたの評価が変わることなんかないよ。
君が考えるのが遅いから、いつまでたっても話が進まないんだよ。

言葉を入れ替える実験をします

ゆきゆきて進軍
ゆきゆきて新喜劇
ゆきゆきてしがらみ
ゆきゆきてしりとり

意味なんかない

本当はなりたいと思う姿がある
雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ
たえず誰かに心配りをして
目の前の人の役に立ちたい

産婦人科の先生がお酒の席でこぼした
この仕事をしていると
生きものとしてのデキちゃった結婚は素晴らしいよ
だって 不妊で悩むことがないんだから

写真の先生が
若いカメラマンに仕事を断られたと愚痴をこぼした
自分の子どもの入学式に出るから無理だなんて
もうそこが可笑しいわよ
何で飯食ってんだって話よ って

脳科学でも心理学でも生物学でも文学でも社会学でも なんでも良いんだけど
どんどん人を否定できなくなるから勉強は好きだった

父と二人で地下鉄に乗って
彼女のもとに届けたガラスの花は
ベッドの上で包みを開けたときには首がぽっきり折れてしまっていて
私たちを気遣って
折れちゃったね
と言いながら母は 申し訳なさそうに笑った