irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

ぽっち

音に惑わされて
気付かないうちにはぐれた
暗く湿った夜の森で一人
しょわ しょわ
 しょわ しょわ
足もとの腐った葉を踏む

都会の灯りでは影が無かった
枝の隙間から枝の隙間からこぼれてくる
それでも影は無い
まっとう まっとう
 まっとう まっとう
熊が私を食べにくる

お喋りをさせて
そうでないと息が出来なくなる

まっとう まっとう
 まっとう まっとう