2011-06-12 癇癪持ち 詩 2011 いったいぜんたい奪うものもなくなった退屈顔のふたりは湿気でうねる髪を持て余す息ぐるしい 夜わたしたちはおそらく これ以上歪ませていくしか手段のないようだ 蛇口ひねったって 子どもできないじゃん きみの命きみ自身否定する人間交際の ひずみから汲み上げた闇をためた燃えるひとみで窮屈な丸い部屋のなか押し込められた 若いふたりは苛々と床を蹴り鳴らし また次の客がくる そのときがさいごだと決めている