irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

母性

目立たない顔をしていた
私の中の母性は
聞いていたとおりの 母性じゃなかった

狂っているなら いっそ
気がらくだったはずさ 体内時計も
外側を知らない 残酷さで
母性を 笑いものにしてきたのさ

苦虫潰した 少女は
今でもあの感触にふるえる喜びを感じながら
滲みあがる母性を 必死に拭い去ろうとしている