2011-11-09 ひとり 詩 2011 縄張り意識で もう 負けるカラスになった電柱のうえで孤独一匹 餌を奪い合う兄弟たちを眺めている明日明後日には変わらない生真面目な低空飛行 群集に溶けこめない かわいそうなあなたは注目のまとになって そらへそらへゆけ朝霧のなか失ってゆく両の目とカラスの鳴き声 陶酔では 隠しとおせなかった羽根でも ずっとじゆうに飛んでゆける