irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

早朝、通りを往く人
世紀末の三月
みんなグレーのコートを着ている
似たような服装
似たような髪型
似たような足どり
二階の窓から見ていた
(この交差点はいつだって多くの人が行き交うが、賑わってはいない)
爪先凍らすコンクリート
はっきりNOとは言わない人びと
ファストフードの私の朝食
(ぎりぎりまでここにいよう)

20代のアイデンティティーの葛藤は
醜くみえるか
からからの言葉
コーヒーで流し込む
最終確認のパソコン
仕上げてから行かなくては