2014-02-23 ごっこ遊びの夜 詩 2014 深淵で見失った わたし自身の陰を なぜきみが追うのかな他人であるのに分身のように振る舞って思い入れは本当だろうか わたしの心はあちらこちらへ移動し言葉は瞬きの間に入れ替わる(疑うほうが圧倒的にらくなのだ)濃霧の森、ぬかるみの土壌ひたひたと きみの来れない場所へ行く狼に出会っても 今はこわくない狼はいない雲間からのぞいた月に 照らされたら浮かび上がる わたしの陰をきみが踏む どこまでいっても追いかけると きみは後ろからそっと抱きしめる