irohato

a_yによる詩や短歌 https://utubuse.wixsite.com/ayweb

heureux

人差し指が入っていきそう
と思う
臍の暗がりに
第一関節までも入らないのを確認して
頬を寄せる

生暖かい海が
この中にあるんだと思う
多分 わたしにも

震える膝に
ボールペンを突き立てて
飛び上がる前に君が
鉛筆の跡はぼかせる と わたしの膝をこする

だから
融け合わないことを知っていて
契りは自分に科すもの
私たちはheureux
はちみつのよだれ
驚いたら 左側で
聞きなれない息の音に
わたしの海のさざなみを聴く